現在、米国で議論されている特許法改正案に対するパブリック・コメントでは反対意見も寄せられており、最終的に法案として成立するか否かは微妙。
<改正事項(案)>
1.審査遅延対策 近年、出願件数の増加に伴い、First Action発行までの所要時間や審査官の手持ち案件数が増加しており、審査遅延が重要な問題となっている。そこで、審査負担を軽減し、迅速な審査を実現するため、以下の点について改正を検討している。
(1)継続出願回数の制限 1出願につき原則として1回の継続出願(RCE含む)しか認めない。さらなる継続出願は、やむを得ない事情があった時に限る。
(2)分割出願の制限 PCT規則により発明の単一性がないとされたもの、限定/選択要求に基づくものなど、非自発的な分割のみ認める。
(3)クレーム数の制限 審査当初は、全ての独立クレームを含め、クレーム数は10までとする。当初指定したクレームが許可された後、指定しなかったクレームについても審査を受けることが可能。当初指定クレームが拒絶された場合、反論・補正、新クレームの指定が可能。
(4)その他 CIP(部分継続出願)に対する制約の強化、関連出願・二重特許に関する情報の提示義務
2.新電子出願システム(EFS-Web)の導入 出願、関連書類の提出、手続費用の納付などが常時オンラインで可能。2006年3月16日運用開始。
■米国特許法第103条(c)項改正(2004年12月10日)
本改正で、第103条(c)項にサブセクション(1)、(2)、(3)が追加された。(c)(1)は改正前の(c)項に相当し、(c)(2)および(c)(3)が新たに追加された。
旧法では、共同研究にかかわる発明であっても、発明日前にその発明が同一人により所有されていないか、あるいは譲渡されるされることとなっていなかった場合、102(e)/103, 102(f)/103, 102(g)/103による拒絶理由の対象となり得た。
本改正により、共同研究(joint research)の同意書(契約)が発明日より前になされ、共同研究同意書の範囲内の活動の結果としてその発明がなされ、共同研究同意書の当事者の名前をその出願に載せれば、他人の発明であってもその発明が同一人により所有されているか譲渡されていたとみなされ、102(e)/103, 102(f)/103, 102(g)/103の適用なし。なお、共同研究同意書は書面により、発明日前に締結されることが必要。
■米国特許商標庁手続き料金改定(2004年12月8日)
(1)従来の「基本出願料(Basic filing fee)」が「基本出願料(Basic filing fee)」、「サーチ料(Search Fee)」、「審査料(Examination Fee)」の3つに分けられた。基本出願料は減額されているが、全体では値上がり。
(2)料金比較例
従 来_基本出願料:$790_ 合計:$790
改定後_基本出願料:$300/サーチ料:$500/審査料:$200_合計:$1000
■米国特許出願の継続審査請求について(2001年11月)
ファイナルアクションに対処する手続として、新たに「継続審査請求」(Request for Continued Examination:RCE)制度導入。従来の「継続手続出願」(Continued Prosecution Application:CPA)に代わるもので、米国出願日が2000年5月29日以降の出願に適用される。
ファイナルアクションへの応答では、クレームの実質的な補正や新たな論点での意見の主張は、ほとんどの場合アドバイザリーアクションによって却下された。そのため、ファイナルとされた審査を再開させるための手続として、従来は継続手続出願(CPA)を行っていたが、2000年5月29日以降の出願については、CPAの代わりに継続審査請求(RCE)を行うことになる。RCEの手数料は新規出願料と同額で、追加クレーム料は不要。
CPAとRCEとの最大の相違点は、CPAが出願の出し直し的な性格を有するのに対し、RCEは出願はそのままで審査の続行的な性格を持つ点。細かい違いは多数あり。
限定要求(Election/Restriction Requirement)で別発明とされたクレームの分割出願や、新規事項を追加した一部継続出願(Continuation in Part:CIP)の手続については、従来通り。
2000年5月29日以前の出願については、CPAとRCEのどちらかを選ぶことができる。費用、特許商標庁の手続の遅滞を理由とする特許期間延長の可能性、改正特許法の適用を受けるための新たな出願日確保の必要性などを考慮して選択する。
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